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ちまちまアイドルソング20「セツナソラ」

Party Rockets「セツナソラ」


Party Rockets - セツナソラ - YouTube

仙台出身4人組アイドルグループParty Rocketsの3rdシングルは今までと少しテイストが違います。それもそのはず、”初の恋愛ソング”という触れ込みです。

近年は恋愛ソングよりも自己言及ソングが増えてきているので、ちゃんとした恋愛ソング持ってないアイドルも結構いたりします。恋愛ソングでしか歌えない歌もあるので、もっと女性アイドル頑張って欲しいです。

「セツナソラ」は近年のアイドル活況の中で、よくぞ生まれた恋愛ソングになっています。

 

まず、サビで印象に残る「ねぇ」を繰り返すフレーズについて考えてみます。

「ねぇ」という短い単語ではありますがこれほど圧倒的に他人の存在を意識させる言葉もないです。ひとりでは絶対使えない単語ですから。もっと言えば、それはある程度親しい男の子と女の子の間にだけ存在する単語のはずで、歌の中に置かれると秘密めいた何かを感じさせる魔法の言葉になります。

きっと「ねぇ」を投げかける子と受け取る子の間には距離があって、一方通行なのかも知れません。まるで答えの出ないことが分かっていて聞いている質問のような言葉です。そして、それは二人の間にだけの質問と空白で、聞き手が立ち入れない世界があることを実感させられます。

何て切ない状況を妄想させる言葉なのでしょう!

曲の中で最も盛り上がる場所で、無類に切ない言葉である「ねぇ」を繰り返し、聞き手を切なさの果てに送り込む恐ろしい曲です!笑

 

他にも、ソロパートが多いのが印象的ですよね。

コウメちゃん→はるちゃん→フミちゃん→アカリちゃんと順番にソロを歌っています。

ここで、ぜひお手元に歌詞カードと4色の蛍光ペンなど用意して欲しいのです。用意ができたら、1番と2番にあるソロの部分を歌割りごとに4色に塗ってみて下さい。その同じ色のところの歌詞を順番に読んでみて下さい。きっとビックリしますよ!

例えば、コウメちゃんのソロ。

 誰もいない教室で はじめてのKISS泣いちゃった(1番)

 →1+1が0になる(2番)

 

 

もうひとつ、はるちゃんのソロ。

 夢が飛び交うグラウンド 青空の放物線(1番)

 →まっすぐに引いた白線(2番) 

 

 

こんな風に他の子も全部、ソロパートごとに歌詞の物語が繋がっています。「セツナソラ」一曲の中に4人の女の子による4つの恋愛物語が詰まっているんです。これはなかなか新しいのではないでしょうか。

グループアイドル全盛の今だからできるし価値がある歌詞の作り方ですし、4人がそれぞれ個性を発揮しているパティロケだから生きる方法だと思います。

恋愛ソングに希少性が生まれている中で、”初の恋愛ソング”として新しい挑戦とグループらしさを詰め込んだ曲で勝負できるパティロケの強さを感じさせられます。

 

サビが切なくて4人の女の子の物語が切ない、最上級の「セツナソラ」に触れてみませんか!

夏の終わりにもピッタリ!