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細々とこっそりとちまちまと

アイドルソングの感想・レビュー、ライブレポ。

この「nerve」がすごい!2014

 

2014年7月8日に横浜アリーナでの “BiS解散LIVE「BiSなりの武道館」”を持って解散するBiSが面白い企画をしています。 

BiS 日本エヴィゾリ化計画始動!!! 東京女子流、大森靖子、ドロシー、ベルハーもエヴィゾリダンス!! | GirlsNews

BiSの代表曲である『nerve』をみんなで振り付けし動画として記録し、BiS解散後も『nerve』を残していこう、最後に思い出を作ろうというものです。 

 

BiS 『NERVE』特設サイト|日本エヴィゾリ化計画

↑こちらの特設サイトでは、毎日くらい動画が増えていて盛り上がっています。

せっかくなので、いくつか僕の視点で紹介したいと思います。

 

 

いいカンケイ部門

動画を投稿しているグループの中で、僕が語りたい範囲で、特別な関係にある2組を紹介します。

 

Dorothy Little Happpy

『GET YOU』でコラボして以来すごくいい関係に見える両グループ。本当に正反対のグループだからこそ、大きな刺激となったコラボ企画で、ドロシーはBiSから世界観を作り出すことを学んだと過去のインタビューで語っていました。今のドロシーは(きっとBiSも)『GET YOU』での出会いがなければいないのです。そんなドロシーの『nerve』は高い表現力、そして自分たちの曲として踊り慣れていることが見て取れるものになっています。どちらもBiSとの出会いが生んだものであり、動画のすべてがBiSへの愛そのものなのだと言い切って良いでしょう。

 

 

二丁ハロ

「ゲイのアイドル」二丁ハロの『nerve』最初は何も知らずに見ていて「やけに上手いし丁寧だけど教科書みたいなダンス」だと感じましたが、それもそのはず、彼女たち(彼ら?)が何を隠そう『nerve』のダンスを振り付けした人がいるグループなのだと、調べて知りました。このダンスなくして『nerve』はなく、 二丁ハロなくして『nerve』はなかったのです。アップのオカマのドヤ顔の中に、そんな『nerve』を生んだ自信や、BiS解散への寂しさが見えるような気がして、もはや『nerve』の母親のような顔つきにすら思えます。

 

 

スーパーリスペクト部門

この企画に参加している人たちは、誰しもBiSへのリスペクトがあると思いますが、ここでは度を超している人たちを紹介していきます。

 

小桃音まい

BiSとは対バンライブでの共演も多かった小桃音まいちゃんの『nerve』は、ファーストアルバム『IDOL is DEAD』の衣装オマージュの囚人服、撮影場所は武道館の前とBiSへのリスペクトがあふれたものでした。今の時代、決して簡単ではないソロアイドルとして頑張る小桃音まいちゃんの囚人服は「アイドルは死なない」というBiSへの回答のように思えます。そして、その過激な活動ゆえにBiSにとっては叶わなかった夢の舞台を前に、小桃音まいちゃんなりのBiSへの「ありがとう」の気持ちと、8月24日に原宿アストロホールでワンマンライブを控えた彼女がその夢を引き継ぎ、いつか武道館に立つという決意の表れと受け取りました。

 

大森靖子

アイドル好きとしても知られるシンガーソングライター・大森靖子『nerve』は独創的でした。彼女の自宅に、BiSメンバーのコショージを招いて撮影したもので「本人登場」というインパクトもさることながら、大森靖子の自室のピンクな異様さと、いくらのお寿司をひたすら美味しそうに食べるコショージというカオスな映像です。いつもはステージで『nerve』を踊るコショージが客となり、大森靖子が踊る『nerve』を見ながらお寿司を食べる様子は、まるで“接待”のような風景です。それは、アイドル好き、BiSに元気をもらったすべての人を代表して、感謝の気持ちを伝えてくれているような作品です。

 

 

ジモドルフェスタ仙台部門

アイドルも多数参加している企画です。ここでは今年3月のジモドルフェスタ仙台で共演したグループの『nerve』を紹介します。

 

アイくるガールズ

福島のご当地アイドル・アイくるガールズの『nerve』です。本当はもっと人数がいるグループですが、選抜された4人のパフォーマンスが見られます。よく踊れていますし、何よりも『nerve』を踊り慣れている印象です。独自のアレンジもバッチリきまっていますし、煽り方も実戦経験ゆえのものでしょう。2014年現在、『nerve』は大小さまざまなアイドルにカバーされています。“ライブ中心”のアイドルシーンの中で、鉄板で盛り上がるアイドルソングのひとつとして、大切に活用されています。そんなBiSの外側での『nerve』を感じられる動画でした。

 

Loveit!

こちらも福島のご当地アイドル・Loveit!(ラビット)の『nerve』からは、この曲が持つ楽しさが伝わってきます。「なぜ『nerve』がこんなにも愛されるのか?」多くの理由があると思いますし、答えの見つからない問答です。でも、一番大きな理由は『nerve』がひたすらに“楽しい”からだと僕は思います。明るい曲調、ちょっとだけ背伸びした歌詞、そしてマネしたくなる“エビ反り”ダンス。誰もが歌って、踊りたくなる楽しさがある楽曲だからこそ『nerve』は特別な曲になったのではないでしょうか。

 

Party Rockets

仙台の3人組ユニット・Party Rocketsの『nerve』からは3人の個性がよく出ています。菊地史夏ちゃんのアイドル性が高い動きや表情、藤田あかりちゃんの手足をしっかり使った真面目さが伝わるダンス、吉木悠佳ちゃんの猫のように自由で可愛らしい仕草。Dorothy Little Happyの妹分グループらしい高いレベルでそろった振り付けでありながら、グループ特有のロック性とアイドル性の融合が独自の解釈を感じさせてくれます。最後の間奏のギターソロの頃には、Party Rocketsの個性そのものを突きつけられているような感覚になります。

こうした同じ曲を使ったカバー企画では“グループの本当の個性”が浮かび上がってきます。Party Rocketsに限らず、他のグループの『nerve』も細かく見ていくときっとオリジナルな個性を感じられると思います。

 

 

野心家部門

この企画への賛同の強い気持ちと同時に、自分たちじゃないとできない『nerve』をやりたい強い気持ちがある人たちを紹介します。

 

RYUTist

新潟のご当地アイドル・RYUTist『nerve』は活動拠点である新潟市古町のモール内で撮影された意欲作です。ダンスのスキルや、表情のうまさ以上に「何カット撮影したんだろう?」という疑問と、情熱、そして地元の理解の高さに驚いてしまいました。ついつい映り込んでる人やものに目がいってしまって、何回も再生したくなります。RYUTistはもう一本、USA撮影『nerve』投稿していて、アイデア力・実行力があるグループだと認識を改めました。

 

みきちゅ

シンガーソングライターアイドル・みきちゅの『nerve』は音源に独特なアレンジが加わっている作品です。電子ピアノで裏メロを加えていて、楽曲が持つ楽しさと一抹の寂しさを加速してくれているように思えます。踊りながら、メロディを自分で加えて、企画参加のためだけに作ることができるのはみきちゅを置いて他にいません。オリジナリティとフットワークの軽さがそろっている彼女だけの『nerve』であり、彼女の魅力がよく出ています。

 

いずこねこ

“猫系小動物ネオ・アイドル”いずこねこ『nerve』はプレイヤーに音源を入れるところから始まる物語性が高い作品です。それは、いずこねこというプロジェクトのあり方そのものを示していて、後半に飼い主さん(ファン)が登場して「いずこMIX」を打つことで完成し、 美しく1分12秒の物語にフィナーレをあたえます。いずこねこも8月を持ってプロジェクトの終了が決まっているアイドルです。この『nerve』の撮影も飼い主さんにとっては限られた現場だったことでしょうし、この動画も貴重な思い出そのものです。始まりがあって終わりがある一本の動画が、BiSの、いずこねこの、すべてのアイドルのことを示しているようで、胸が締め付けられるくらい切なくなります。

 

 

歌って踊って伝えたい部門

最後はこちら!! 

 

東京女子流

5人組ガールズダンス&ボーカルユニット・東京女子流『nerve』は現在、圧倒的な再生回数です。BiS本人のお手本や、本人登場の大森靖子『nerve』以上に見られていることは何を示しているのでしょうか。センター新井ひとみの髪の毛の先まで踊り狂う奇跡のダンスや、本来の『nerve』が意図した以上のクオリティの高いヒールでおこなわれる細かいステップ、そうした圧倒的なダンスパフォーマンスに照明の演出が加わって、東京女子流だけの『nerve』の世界を作り上げています。その中で、「歌って踊る」のです。音源のものと比べると、歌の安定性を欠いてしまっているようにも感じますが、それでも、彼女たちだけが自分の声で『nerve』を歌っていることには大きな意味があります。

2010年1月1日に結成された東京女子流は、ももいろクローバースマイレージと共に“アイドル戦国時代”を築き、進んできたグループです。2010年11月に活動を開始したBiSの先輩であり、今のアイドルシーンに続く本流を作ってきたグループのひとつだと思います。“アイドル戦国時代”には様々な側面がありますが、女の子たちが激しく踊りながら歌うというパフォーマンスを進化させ、先鋭化させていった時期とも言えます。従来では考えられなかった表現の向こう側を見せてくれるアイドルシーンは加速を続け、その最先端を進んでいたのがBiSでした。

『nerve』の振り付けについてDorothy Little Happyは「生歌なので、これだと歌えないのと、ドロシーらしさを込めて」*1カバーの際に今の形としたと言います(この記事の動画での後半の振付)。そうした過激なパフォーマンスの形である『nerve』とそれを求めた時代に対し、そんな“アイドル戦国時代”を作ってしまって今もその延長線から出ていない数少ないグループである東京女子流は、Dorothy Little Happyと同じ方法を選ばなかったのではないでしょうか。

アイドルシーンの中では、東京女子流はBiSの先輩であり、姉であり、親であると思います。東京女子流たちが築いた時代を、歩んだレールの後ろにBiSはいたのですから。やがて道は分岐し、BiSは今、大きな花火を上げ、アイドルシーンを去ろうとしています。そんな後輩の姿と、その後に続く世界のために、東京女子流は難しいはずの『nerve』を「歌って踊る」ことに挑戦したのだと僕は考えます。BiSのいた時代としての『nerve』、BiSを愛した人たちにとっての『nerve』、BiSを超えて存在し続けるアンセムとしての『nerve』、それらのすべてを姉として親として受け止めるために、東京女子流なりの『nerve』を残したのだと思います。

 

 

 

そんなこんなで、長くなりました!!

 

最後まで、または、飛ばし飛ばしでも読んで頂いて嬉しいです。ありがとうございます。

 

僕自身、BiSのこと詳しくないですし、現場もそれほど行っていませんでしたので、言葉足らず妄想思い込みで不快な思いをしてしまった人がいらっしゃったら本当にすみません。間違えているところがあれば訂正しますので、ご指摘ください!

 

あと、全部の動画を見ているわけではないので、皆さんなりの「この『nerve』がすごい!」を教えてもらえると嬉しいです。コメント、ブコメTwitterなどなど、何でも結構ですので、ぜひ教えて下さい。可能な限り記事に反映させたいと思います。

 

それでは、またの機会に〜!

 

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