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細々とこっそりとちまちまと

アイドルソングの感想・レビュー、ライブレポ。

ちまちまアイドルソング48「恋の花火」/Dorothy Little Happy

Dorothy Little Happy『恋の花火』 

恋の花火

恋の花火

  • Dorothy Little Happy
  • J-Pop
  • ¥250

 

 『sky traveler』、『恋の花火』は磯貝サイモンさんのプロデュース作品です。磯貝サイモンは去年の夏曲『colorful life』のカップリング曲の超名曲『set yourself free』以来Dorothy Little Happy(ドロシー)に数々の大切な作品を作ってくれました。

 

磯貝サイモンさんは嵐の二宮和也さんソロ曲『秘密』や、KARAの『ウィンターマジック』などの楽曲提供もされている人です。そして、シンガーソングライターとして3枚のアルバムを出していて、それらを聞いているとはっきりした作家性、作りたい作品があるアーティストだと感じます。

ここんとこいつも微妙な距離を感じていた
何でも打ち解けあえればと願っていたら
何度も何度も消しすぎて破れてしまった
下のページに君の気持ち隠してあった

(嵐『秘密』) 

離ればなれはつらいけど

もっと強い自分になるためにだからもうちょっとだけ待つよ I love you

(KARA『ウインターマジック』) 

彼の作品は、多くが「叶えることができない恋」や「行き違い中のふたり」について歌っています。「もっとこうだったらいいのに」という気持ちが伝わってきます。 

 

磯貝サイモンさんの『初恋に捧ぐ歌』にはそんな作家性が強く打ち出されています。

「追いかけても 追いかけても きみはもう どこにもいない」と過去の恋を振り返る歌詞の行間には、もっと強く深い気持ちが隠れていると思います。この初恋への思いはそのまま、“音楽そのもの”への思いに置き換えることができ、音楽と彼の初恋、初期衝動を歌った曲と読み取ることができます。

彼の作品に出てくる「キミ」は多くが“音楽そのもの”のことであり、メタファー(一種の比喩)なのだと思います。磯貝サイモンさんが歌う「もっとこうだったらいいのに」という気持ちの根っこには、彼の音楽に対する愛情と妄念、強い向上心が潜んでいると僕は思います。

 

ドロシーの2ndアルバム『STARTING OVER』は切ない片思いを歌った作品でした。恋が走りだし、物語が広がり、密かな思いと憧れだけだった聞き分けのいい自分とサヨナラをする、初恋のはじまりと終わりの作品群です。いろんな読み取り方ができるこのアルバムのことを、「ドロシーの“音楽そのもの”への片思い」という視点でも考えるようになりました。

知りたいんだ
きみが描くストーリーを
早く次のページめくってよ
未来は予想不能 毎日がワンダーランド
今日と同じ明日じゃ
もう満たされないって感じ
この手に残る消えてしまいそうな感触
嘘じゃないよね?

Dorothy Little Happy『ストーリー

さよならなんて言えないよ
わがままでもいい 抱きしめて
孤独になって気付いたよ
ひとりじゃ生きていけないの

Dorothy Little Happy『STARTING OVER

いずれも磯貝サイモンさんによる楽曲で、そこで歌われる恋模様は、やはりドロシーと音楽の(叶わなかったけど大切な)恋の形だと、聞くことができると夢想してしまいます。

 

磯貝サイモンさんはシンガーソングライターであり、現代にふさわしい詩人です。ギターとコンピューターを操り、ポップなメロディーに乗せて、七色に色が変わる言葉を伝えてくれます。そんな彼の言葉とドロシーの歌や目指しているものはすごく相性が良く、お互いの思いを響かせながら、さらなる理想の音楽との出会いを求め続けるのでしょう。

 

『恋の花火』は今までのドロシーにないくらい大人っぽいサウンドの楽曲です。そこには2ndアルバムで描かれたものより前に進んだ“恋の形”があって、曲の主人公は待っている女の子から手を引く女性への成長しています。『ストーリー』のさらに次のページであり、『STARTING OVER』した新しい片思いなのかもしれません。

夏がよく似合うこの恋の歌は、ドロシーと音楽の関係が進んでいることを予感させてくれるのでした。


ドロシーと磯貝サイモンさんによる『恋の花火』大会を見てみませんか?


 


 

sky traveler

sky traveler

 

 ↑『恋の花火』はDVDなしの通常版にのみ収録されています。ご注意を!


↓『初恋に捧ぐ歌』が収録されている1stアルバムは『STARTING OVER』好きすぎて生きるのがツライ人に超オススメです!

ホワイトルーム

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