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細々とこっそりとちまちまと

アイドルソングの感想・レビュー、ライブレポ。

ちまちまアイドルソング55「風に吹かれて」/Juice=Juice

アイドルソング 音楽

Juice=Juice『風に吹かれて』

 

ハロープロジェクトの末っ子5人組グループ・Juice=Juiceのメジャー第4段シングルです。ハロプロの楽曲を紹介するの久しぶりなのでちょっとドキドキしております。笑

 

4thシングルは『ブラックバタフライ』と両A面で、こちらもかなり良くてどちらを紹介しようか迷いました。教科書的なダンスミュージックとも言えるタンゴのリズムと大人っぽい歌詞に、計算されたギャップがあって、それは今のJuice=Juiceの立ち位置だからこそ説得力があるものだと思います。

過去に『私が言う前に抱きしめなきゃね』を「妹萌えできる歌」と語った僕の好み9割の話で申し訳ないですが、Juice=Juiceは「精一杯に大人ぶって背伸びしてる」楽曲のときが最高なのです。そういう視点では『ブラックバタフライ』は本当に素晴らしい。こちらも、ぜひ聞いてみてください。

 

 

『風に吹かれて』と『ブラックバタフライ』の編曲は同じ人で、平田祥一郎さんです。『裸の裸の裸のKiss』も平田祥一郎さんでしたし、最近はハロプロの中でJuice=Juice作品への参加が目立ちますね。

平田祥一郎さんと言えば、モーニング娘。しょうがない 夢追い人』『大きい瞳』ピョコピョコウルトラ』『恋愛ハンター』など、℃-ute都会っ子 純情』『Danceでバコーン!』など、挙げていくとキリがありません。そして、アイドルソングについてちまちま書いているブログ的には、スマイレージのメジャーデビュー曲『夢見る15歳』を作った人として強調したいところです。2010年代アイドルソングの方向を決めた楽曲のひとつでしょう。

 

平田祥一郎さんの作品の特徴をかなり強引にまとめれば「手数が多い」ことです。打ち込み、ストリングス、ブラス、バンド、色んな音をスマートに、ひとつの曲に詰め込むことが得意な印象です。同じ曲でも、平田祥一郎さんだからこんなにユニークでクセになるのだといつも思います。

 

『風に吹かれて』も「手数の多さ」が光る楽曲で、後ろで鳴っている細かい音に注目すればするほど感嘆させられて、歌やコーラスと組み合わさってものすごい情報量になっていきます。4分以下の短い曲とは思えない満足感で、やっぱり何度もリピートしたくなる曲です。

加えて、『風に吹かれて』を聞いていて、もうひとつの平田祥一郎さんの特徴を感じました。それは“真面目”なことです。

 

曲のアレンジにおいて、「手数が多い」ことはクレバーなもの、サービス精神の表れとして感じられます。以前、『Together』のときヒゲドライバーさんについてそんなことを書きました*1。ところが、平田祥一郎さんの「手数の多さ」は別の形のサービス精神を示しています。平田祥一郎さんはあくまでメロディーを生かすこと、楽曲のテーマを強調することに注力しているように思えるのです。それは、まるで「主役を立てる名脇役」のような、前に出ることとは違うサービス精神です。

ハロプロですから、上につんくプロデューサーがいることも大きいのかもしれません。それを合わせて考えてみると、「真面目さ」や「前に出るだけではない」感じと重なって、日本人の感性にピッタリなサービス精神がある「手数の多い」歌謡曲を生み出す資質なのだという風に思います

 

『風に吹かれて』を歌うJuice=Juiceは真面目で、スキルが高くて、でも、どこか控えめなイメージがあるアイドルです。その資質は、平田祥一郎さんの「手数の多さ」「真面目さ」とすごく相性が良いように思います。

ぜひ、その辺りを意識して聞いてみてください!

 

  

ブラックバタフライ/風に吹かれて (初回生産限定盤B)