細々とこっそりとちまちまと

アイドルソングの感想・レビュー、ライブレポ。

ちまちまアイドルソング68「背伸び」/Juice=Juice

 ハロー!プロジェクトの5人組アイドルユニット・Juice=Juiceの5枚目のシングルです。『伊達じゃないよ うちの人生は』と両A面で、『背伸び』はEDMサウンドと大人っぽい表現が魅力的です。


姉の服

 3rdシングル『裸の裸の裸のKiss』ではフラメンコ、4thシングル『ブラックバタフライ』ではタンゴと、挑戦的なエレクトリックサウンドが続いていたJuice=Juice。5thシングル『背伸び』は直球のハロプロ的EDMでちょっと驚きました。℃-uteモーニング娘。が歌いそうな曲です。ハロプロ末っ子のJuice=Juiceにとって、この曲そのものが「姉の服」であり、『背伸び』そのものだと受け取ることもできます。
 同時に、Juice=Juiceらしくないと思う人も想定できる中で、今このタイミングでJuice=Juiceが『背伸び』を歌ったことに大きな意味があるように思えます。

妹分グループと背伸び

 Juice=Juiceはインディーズデビュー曲『私が言う前に抱きしめなきゃね』以来、強気な女の子を主人公とした作品をリリースし続けています。「小生意気で攻撃的」というと別のグループになってしまいますが、まさにそうした感じの、ツンツンしている女の子の歌を歌い続けています。
 それはまるで、姉の前で強がる妹のようです。妹分グループとしてこうした「強がり感=背伸び感」は萌え度が高いと以前にも書きました。Juice=Juiceの歌には妹グループだからこそ生み出せる萌え度があって、アイドルソングの可愛さを倍増する要素として強がり感、背伸び感があることを知らしめています。
 では、そんな妹グループとしての本質そのものをテーマにしたような曲名の『背伸び』が、萌え度の高いものになっているかと言えば、そうではありませんでした。むしろ、『背伸び』が、妹としての強がりや守られる側の弱さから脱却するための曲のようです。

看板を背負う

 2013年2月に結成されたJuice=Juiceを取り巻く環境は大きく変わろうとしています。Berryz工房は来年春に活動休止、スマイレージは改名と新メンバー加入で生まれ変わり、モーニング娘。はリーダーの道重さゆみ卒業と12期メンバー加入という次の脱皮に向けた大事な時期です。
 結成から2年を待たないJuice=Juiceと、相次ぐ姉グループの変革、悲しいことだと思いますが、末っ子として甘えることはもう許されないのかもしれません。このタイミングでリリースされる『背伸び』から、妹グループという立ち位置から決別しようとしている覚悟を感じてしまいます。
 同時に、大きなチャンスでもあります。Juice=Juiceが大きな看板を背負い、グループとしてファンを増やすことがきっとできるでしょう。その先には、より強い組織になったハロプロが待っていて、そのファーストミッションとして『背伸び』という曲の大きな役割があるように思えます。