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細々とこっそりとちまちまと

アイドルソングの感想・レビュー、ライブレポ。

ちまちまアイドルソング70「ティアラの条件」/コピンク* feat.浅川梨奈

 静岡朝日テレビ制作の『ピンクス』『コピンクス!』のソングアルバム第2弾『コピンクス!メロディーズ2 〜focalize〜』のリード曲。2代目コピンクとして歌っているのはSUPER☆GiRLSの浅川梨奈。初代コピンク『カリーナノッテ』にも負けない、とても素敵なアイドルソングです。


ティアラの条件 (feat. 浅川梨奈)

ティアラの条件 (feat. 浅川梨奈)

  • コピンク* feat. 浅川梨奈
  • J-Pop
  • ¥250

宮本佳林と『カリーナノッテ』

『ピンクス』『コピンクス!』はアイドルと縁が深い番組です。かつて、初代コピンクとして番組ナレーションやテーマソングを担当していた宮本佳林。当時、ハロプロ研修生でありながら外部の仕事をすることは結構なサプライズだったはずです。約2年半コピンクの活動は続き、Amazonで2位になった『カリーナノッテ』の配信を経てミニアルバム『コピンクス!メロディーズ〜star chart〜』をリリース、Juice=Juice結成・加入と共に、2013年4月に卒業しました。
 コピンクの『カリーナノッテ』について、作詞・児玉雨子さんはライナーノーツの中で「魔法少女のイメージがあった」と紹介しています。それは、高い歌唱力とダンススキル、清楚なルックスと柔らかく幼さを残した雰囲気を併せ持つ宮本佳林のイメージとも重なります。見方によっては、まるで魔法のように、何でもできるような才能なのですから。
 でも、『カリーナノッテ』はそういう歌ではありません。魔法なんてなくても、魔法少女のイメージなんかより「私ならもっともっとできるでしょ」という鏡の向こうに向けられた歌であり、自分への応援歌なのです。実際、彼女の一番の才能は「意識の高さ」と「諦めない努力」です。
 弦楽器とバンドサウンド、ピアノと多彩なサウンドで作られた世界の中で、繊細かつ丁寧にコピンクの心を描いた歌詞は完成度が高く、一言一句噛み締めながら聞きたくなる楽曲です。それは『ティアラの条件』も同様です。

目と口と足

 これから『ティアラの条件』の歌詞の魅力を伝えるべく、順を追って歌詞を読んでいきたいと思います。
 1番では、落ちた涙を「溢(こぼ)したきらめき」と例えて、今まで泣いてばかりで星空を見てこなかったことが歌われます。後半に向けて、瞳を開き、顔を上げて、未来に目を向けようとしていきます。
 2番も構造はほとんど同じです。「溢したきらめき」に対応する部分は「いちばん最初の言葉」であり、素直に言えなかったこと、黙ってしまったことを後悔しつつ、勇気を出して声に出すことがゴールとなります。
 1番では目を開き、2番で口を開くことを必要なこととして歌い、終盤「ガラスの靴じゃなくて ローズクォーツの靴」と、歩き出すことが暗示されます。自分の殻に閉じこもらないこと、動き出すことが大切なこととして歌われていて、『カリーナノッテ』以上に行動力がある曲と言えます。
 そんな『ティアラの条件』の歌詞もやはり、歌う2代目コピンク・浅川梨奈のイメージと重なります。行動力と、人間性、彼女のアイドルとしての魅力あってこそ説得力がある楽曲になっています。

浅川梨奈の歌

 浅川梨奈は声が魅力的な女の子です。耳に残る歌声は、少女のままのようで少年のようでもあり、どこか中性的な雰囲気があります。同時に、相反する人懐っこさと神聖さを感じさせる声でもあり、強さと弱さの両方があって、聞き手に合わせて多様な響き方をするでしょう。
 その声の魅力はアイドルとして滅多にない才能であり、この曲ではそれを存分に感じることができます。誰もがぶつかる壁とそれを乗り越える勇気を歌った『ティアラの条件』で最高の輝きを放っていて、彼女の歌だからこそ、こんなにも感動的な名曲なのです。
 アプローチが違う『カリーナノッテ』と『ティアラの条件』の両方に共通するテーマが「自信を持つこと」です。
 『カリーナノッテ』は自分と向き合うことで、『ティアラの条件』はとにかく動くことで、それぞれに必要な方法で、自信を持って次のステージに進む決意が歌われています。その決意は歌の枠をはみ出して、『コピンクス!』の世界を飛び出して、2人のアイドルにさらに大きな自信ときっかけを与えてくれるはずです。そんな力がある、特別な楽曲です。 


コピンクス! メロディーズ2 ~focalize~

コピンクス! メロディーズ2 ~focalize~