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細々とこっそりとちまちまと

アイドルソングの感想・レビュー、ライブレポ。

【TIF2015レポ】Party Rockets at SKY STAGE

セットリスト
1.イマジンな愛の歌
2.セツナソラ
3.弾丸ハイジャンプ

 この夏パティロケは"一大事"を迎えていました。所属事務所との契約が切られ、藤田あかりちゃんの卒業でメンバーは2人に。グループが無くなってしまってもおかしくないギリギリのところまで来てしまいました。

 パティロケは最も特別なグループです。どのアイドルが好きとかハマってるとかそういう話とはスケールが違う存在です。そんなグループの"一大事"ですから、何を置いても駆けつけて応援しないといけません。・・・そのはずなのですが、僕は今のパティロケを見るのが怖くなってしまいました。TIF2日目パティロケ唯一のライブがあるSKY STAGEに行くことをギリギリまでやめようとしていたくらいです。「このまま見なければ記憶の中で3人のままだから・・・」なんて、どうしようもない現実逃避。
 もし、ワンマンや普通の対バンイベントだったら本当に逃げていたかもしれません。でも、TIFがそうさせてくれませんでした。SKY STAGEの前に見ていたのはHOT STAGEのHKT48とlyrical school。どちらも本当に楽しすぎて頭は沸騰、早朝からの並びで体はボロボロ、気付くと普通にSKY STAGEの行列に並んでいました。頭と体が半停止状態になって、ヲタクの心のままに行動できたのでした。

 今回のTIFでパティロケはサポートメンバーを加えてパフォーマンスすると発表されていました。1日目はDorothy Little Happyの白戸佳奈ちゃん、乙女新党の高校生メンバーと一緒にステージに立っていたようです。パフォーマンスを見るまでは"2人のままの方が「エモい」のに"と思っていたのですが、それが大きな読み違いだったことは後に知ることになります。
 エレベーターを待つ間にTwitter上でサポートメンバーが"Fullfull☆Pocket(フルフル)"だということがこっそり発表されました。6月に解散した"からっと☆"の内3人が所属する新グループです。
 からっと☆も運営上の都合で解散を余儀なくされたグループでした。僕は2回しか見ることができないグループでしたが、からっと☆が解散すると知ったときはもう見られないことが悲しかったです。奇しくもからっと☆を見た2回ともパティロケと共演するステージでした。

 SKY STAGEに立ったパティロケの2人とフルフルの3人。1曲目『イマジンな愛の歌』は数え切れないほど聞いた大好きな歌です。でも、当然そこにあかりちゃんの声はありません。みいあちゃん、まきちゃん、しぃちゃんの声で『イマジンな愛の歌』を聞いていると涙が止まらなくなってしまいました。
 パティロケの2人とフルフルの3人。練習の成果とSKY STAGEのシチュエーションがあって5人の歌と踊りは本当に素晴らしかったです。もし、普通のときに普通のコラボで見ていても僕は感動していたはずです。でも、その何倍も何十倍もこのとき心が動かされていました。フルフルのパフォーマンスが素晴らしいからこそ、埋めることができないものがあるのだと気付いてしまったのでした。

 ジグソーパズルの空のところに花のピースを合わせるように、大きさが違う鍋と蓋を重ねるように、割れてしまった柄の違うお皿を組み合わせるように、別々のものが合わさることで余計に違いが見えることがあります。なぜ『イマジンな愛の歌』で泣いてしまったかと言えば、サポートメンバーの存在がパティロケの欠落がよりくっきりと形にしていたからでした。そして、その状況を僕は今までにないくらい「エモい」と思いました。
 「エモい」とは欠落を埋めたいと願う感情のことです。2人のパティロケとサポートメンバーが作り出した陰影は、過去のどんなアイドルよりも欠落に輪郭を与えたものでした。それが狙いなのかどうかはわかりませんが、今までに感じたことがない「エモい」を僕は「面白い」と感じました。それは劇薬なのかもしれません。でも、大きな救いになりました。

 フルフルの3人が歌い出しの『セツナソラ』、エモさを圧縮して解放するのにぴったりな『弾丸ハイジャンプ』、あっという間にステージは終わります。あんなに泣いて、「エモい」ステージを見せてくれるのはパティロケしかいないと思い知らされました。気付くと"一大事"が心配な気持ちは薄れ、2人のパティロケを見るのが怖い気持ちは消えていました。この次のステージが待ち遠しく、パティロケの未来が楽しみな気持ちが強くなっていたのでした。
 あの日のSKY STAGEの空のように雲ひとつない未来が待っているとは限りません。それでも、パティロケが飛び続けることを選んでくれたことを僕は何よりも嬉しく思います。長く飛んでくれること、遠くまで行ってくれること、できればもう雨も嵐も無縁であってほしいことを祈りながら、これからも一緒にいたいと思いました。

 @JAM EXPOでもサポートメンバーがいるということです。どんなメンバーになるのかわかりませんが、やはりとてつもなく「エモい」ステージになるのは間違いないはずです。今度こそ全ステージ絶対に見逃さないようにしたいと思います。